インタビュー記事の企画書の書き方を解説!すぐに使える例文テンプレートとポイント
インタビュー記事を制作するときは、取材相手にアポイントを取るための企画書を作成しなければいけません。インタビュー記事の企画書は「取材依頼書」と呼ばれることもあり、取材の概要や目的、日時などの情報をまとめて記載する重要な書類です。
この記事では、インタビュー記事制作に欠かせない企画書の書き方について詳しく説明します。熱意が伝わる企画書を作成して、魅力的なコンテンツ制作につなげましょう。
インタビュー記事で企画書(取材企画書)が重要な理由
取材企画書は、インタビュー記事作成の成否を左右する大切な書類です。その理由として、次の2つが挙げられます。
インタビュー取材を受けるかどうかの判断基準になる
インタビュー取材の指針になる
まずは、企画書が持つ大きな役割についてみていきましょう。
インタビュー取材を受けるかどうかの判断基準になる
インタビュイーは、「意図しない形で取り上げられないか」「協力することでメリットを得られるか」などを確認してから取材を承諾します。つまり、インタビュー記事の企画書は、インタビュイーが「取材を受けるべきかどうか」を判断するひとつの基準になるのです。
取材対象者の関心を引き、協力したいと思わせる魅力的な企画書を作成することが、インタビュー成功の第一歩となります。企画の意図や目的、期待される効果を明確に伝えて、取材対象者の理解と協力を得られる企画書を作成しましょう。
インタビュー取材の指針になる
インタビュー記事の企画書は、準備からインタビュー実施、記事制作までのすべてのプロセスにおいて方向性を見失うことを防ぐための基盤となってくれます。取材者側だけではなく、インタビュイーにとっても、何を話すべきかの指針となってくれるでしょう。
特に、取材やコンテンツ制作にあたって外部のフォトグラファーやライターに協力を依頼する場合は、企画書でしっかりと方向性を共有しておきましょう。関係者全員が同じビジョンを持てれば、より高品質な記事を制作しやすくなります。
インタビュー記事の企画書に必要な内容
インタビュー記事の企画書を作成するときは、「6W3H」を意識しましょう。6W3Hの内容は、次のとおりです。
なぜ(Why): 取材の目的、その人を選んだ理由
何を(What):取材で聞きたいこと
誰が(Who) :取材を実施する人
誰と/誰に(with Whom):取材対象者と関係者
いつ(When): 取材日時、掲載日
どこで(Where) :取材会場
どのように(How) :取材の方法
いくら(How much):謝礼
どれだけ(How many):所要時間
上記をふまえ、企画書に盛り込みたい項目として次の8つが挙げられます。
掲載メディアの概要
企画概要
希望の日時・場所
取材時の質問事項
取材の条件
取材チームの情報
記事のイメージ
連絡先
ここでは、各項目の詳細をみていきましょう。
掲載メディアの概要
どのようなメディアに取材記事が掲載されるのかは、インタビュイーにとって非常に重要な情報です。信頼を獲得するためにも、掲載予定メディアの情報はしっかりと伝えておきましょう。
メディアの名称とURLはもちろんのこと、コンセプトやターゲット、月間PV数、UU数についても可能な範囲で記載してください。新規メディアの場合は、ローンチ予定日や編集方針を明記しておくとよいでしょう。
企画概要
企画概要は、取材の意図と目的を伝える企画書の核心となる部分です。以下の内容を中心に、できるだけ具体的に記載しましょう。
なぜこの企画を立案したのか
どのような話を聞きたいのか
誰に向けて発信したいのか
なぜ相手にオファーしたのか
大切なのは、この時点でインタビュイーと方針をしっかりとすり合わせておくことです。企画概要があいまいなままだと、後々すれ違いの原因になるため注意しましょう。
希望の日時・場所
取材を希望する日時や場所についても明記します。この時点で伝える日時や場所はあくまで希望であり、相手の予定に応じて柔軟に対応していくことが大切です。
例えば、「〇月中旬ごろ」というように幅を持たせておくと、相手が予定を調整しやすくなります。または、複数の候補日や場所を提示して相手に選んでもらう方法でもよいでしょう。
あわせて、所要時間の目安も記載しておくと親切です。
取材時の質問事項
あらかじめ質問したい内容を伝えておくと、事前に準備しやすくなって深い話を聞き出しやすくなります。企画書には、想定している質問事項についても記載しておきましょう。
相手がインタビューに慣れていない場合は、当日にいきなり質問されても答えに詰まってしまう可能性があるため注意が必要です。特に、難しい質問や専門的な質問は、必ず事前に伝えてください。
企画書を提出するタイミングに間に合わない場合は、後日共有しても問題ありません。遅くても、取材前日までには共有しておきましょう。
取材の条件
スムーズな取材進行のために、以下のような取材の条件についても事前に共有しておきます。
写真撮影の有無と予定しているカット数
謝礼金の有無と金額
持参してほしい資料
録音・録画の可否
事前に条件を明確にしておくと、取材当日のトラブルを未然に防げます。特に、写真撮影や録音・録画については、インタビュイーの意向を尊重することが大切です。
取材チームの情報
取材に伺うチームの情報を伝えておくと、インタビュイーの緊張を和らげ、安心して当日を迎えてもらいやすくなります。企画書には、チームの人数とメンバーの役割、必要に応じて簡単なプロフィールも記載しておきましょう。
例えば、「メディア編集部1名、ライター1名、フォトグラファー1名:合計3名」というように具体的に記載してください。
記事のイメージ
具体的にどのような記事に仕上がるのかがわかるよう、記事のイメージについても伝えておくと親切です。
類似した既存記事のURLや構成案はもちろんのこと、文字数や使用する予定の写真や図表も知らせるとよいでしょう。インタビュイーに「自分の発言がどのような形で読者に届けられるのか」をイメージしてもらいやすくなります。
連絡先
最後に、窓口になる担当者の連絡先を明記します。
窓口担当者の氏名と部署
電話番号(固定電話と携帯電話の両方が望ましい)
メールアドレス
対応可能な時間帯
複数の連絡手段を提供しておくと、取材対象者が最も都合のよい方法で連絡が取れるようになります。また、緊急時の連絡先も別途記載しておくと安心でしょう。
【テンプレート】インタビュー記事の企画書の書き方例
企画書作成の参考として、テンプレートを紹介します。
○○株式会社 ○○様 インタビュー取材のお願い ○○年○月○日 拝啓 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 私は、(メディア名)の広報担当○○と申します。 「○○」をテーマにインタビュー記事の制作を予定しており、○○業界で長らくご活躍されている○○様のインタビュー取材をお願いしたく、取材企画書をお送りいたします。 ご多忙のところ大変恐縮ですが、ご検討のほど何卒よろしくお願い申し上げます。 敬具 記 ■掲載メディア概要
■企画概要 (企画の背景や目的、期待する効果などを簡潔に説明) ■希望日時・場所
■主な質問事項
(※当日の流れに応じて、追加の質問をさせていただく可能性がございます) ■取材条件
■取材チーム
計3名を予定しております ■記事イメージ
■連絡先
お忙しい中、大変恐縮ではございますが、ご検討いただけますと幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。 敬具 |
ここに記載されている内容を参考に、自社の状況や取材内容に応じてカスタマイズしてみてください。インタビュイーの立場に立って、必要な情報を過不足なく盛り込むことが大切です。
インタビュー記事の企画書を作るときのポイント
インタビューを受けてもらえるかどうかは、企画書の内容次第であるといっても過言ではありません。
インタビュイーに「協力したい」と思ってもらうためにも、以下の4つのポイントを意識しながら企画書を作成しましょう。
熱意を伝える
オリジナリティを出す
事前リサーチを入念に行う
連絡方法に気をつける
各項目の詳細を説明します。
熱意を伝える
企画書を作成するときは、「なぜインタビュー記事を企画したのか」「なぜその人から話を聞きたいのか」を明記して、熱意が伝わる内容にすることが大切です。
単なる情報収集やコンテンツ制作であれば、インターネットを使ったリサーチやAI活用で代替できる時代です。それでもなお、直接インタビューを行う意義があることを明確に伝えることで、インタビュイーの心を大きく動かせるでしょう。
例えば、次のようなポイントを強調できると、熱意が伝わりやすくなります。
インタビュイーの経験や知見が読者にどのような価値をもたらすか
この企画が業界や社会にどのようなインパクトを与える可能性があるか
インタビュイーにしか伝えられない、独自の視点やメッセージとは何か
熱意を込めた企画書は、インタビュイーに「この取材に協力したい」と思っていただく大きな要因となります。
オリジナリティを出す
インタビュー記事の価値は、独自性の高さです。企画書を作成するときは、オリジナリティを出せるように工夫してみてください。
すでに他の媒体で掲載されている内容や少し調べればわかる内容は、インタビュー記事としては不適切です。オリジナリティが高く、その人ならではのコンテンツにできることを伝えられると、インタビューを受けてもらいやすくなるでしょう。
さらに、オリジナリティの高いコンテンツは、メディアのブランディングやSEOにも効果を発揮します。
事前リサーチを入念に行う
記事を届けたいターゲットやその人たちに求められているコンテンツを知るには、入念なリサーチが必要です。企画書を作成するときは、時間をかけてじっくりと市場やターゲットについて調査を行いましょう。
質の高い企画書を作るには、2段階のリサーチをすることが重要です。
1. 企画のためのリサーチ |
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2. 取材のためのリサーチ |
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しっかりとリサーチをすることで、インタビュイーから話を引き出しやすくなるだけではなく、新しい切り口での議論が可能になります。また、ターゲットニーズを深く理解できていることを示せれば、インタビュイーに記事を制作する意義をより明確に伝えられるでしょう。
連絡方法に気をつける
最初の接点は、印象を大きく左右します。作成した取材企画書を送付するときは、送付先や方法に気をつけましょう。
すでに関係性がある場合は直接本人にメールしても構いませんが、そうでない場合は注意が必要です。所属企業や担当者が窓口として指定されていたり、郵送やFAXを指定されていたりする場合があるため、まずは「どこの誰に連絡するべきか」を正しく把握する必要があります。
企画書送付後のフォローアップも重要です。1週間ほど経過しても返答がない場合は、確認の連絡を入れてみましょう。ただし、しつこい催促は逆効果になる可能性があるので、何度も連絡することは避けてください。
関連記事:取材・インタビューの依頼メールの制作ポイントは?承諾いただくコツも解説
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インタビューを依頼するときに送付する企画書は、取材の可否だけではなく、コンテンツの品質も左右する大切な書類です。入念なリサーチと企画立案を行い、インタビュイーに「協力したい」と思ってもらえる内容に仕上げましょう。
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