オウンドメディアのリニューアル手順を解説!成功させるための5つの注意点とは?
オウンドメディアの効果を最大化するには、企業の成長や市場の変化に合わせて内容やデザインをリニューアルする必要があります。しかし、「オウンドメディアをリニューアルすべきタイミング」や「具体的なリニューアル手順」がわからず、実行に移せていない企業は珍しくありません。
この記事では、オウンドメディアをリニューアルすべきタイミングや手順、知っておきたい注意点について解説します。オウンドメディアをより成果につなげたい場合や、PV数・コンバージョン数が低下傾向にある場合は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。
オウンドメディアをリニューアルすべきタイミング
そもそも、どのようなタイミングでオウンドメディアをリニューアルすればよいのでしょうか。リニューアルに適したタイミングとして、次の4つが挙げられます。
企業イメージとマッチしていないとき
PV数のわりにコンバージョン率が低いとき
デザインや内容が古くなってしまったとき
サイトの階層構造を整理したいとき
ここでは、各項目の詳細をみていきましょう。
企業イメージとマッチしていないとき
オウンドメディアのデザインやコンセプトが企業イメージとマッチしていないと感じたときは、リニューアルを実施するべきタイミングです。メディアを制作するときにコンセプト設計がうまくいかなかった場合だけではなく、事業の方向性やブランディング戦略が変わった場合も該当します。
ターゲット層とのミスマッチは、早期離脱やコンバージョン率の低下につながります。企業の「現在の姿」を正確に反映したメディアにリニューアルすることで、ユーザーとの信頼関係を構築しやすくなるでしょう。
PV数のわりにコンバージョン率が低いとき
PV数は十分にあるのに、コンバージョンが発生しない場合は、導線設計に問題があるかもしれません。特に、購入やお問い合わせを目的としたメディアの場合は、早急に改善する必要があります。
例えば、CTAボタンの配置やデザイン、ランディングページの構成、フォームの使いやすさを見直してみましょう。メディアをリニューアルして導線を改善させることで、コンバージョン率を向上させられる可能性があります。
デザインや内容が古くなってしまったとき
Web制作の領域はトレンドの移り変わりや発展が早いので、一度作成したメディアが古くなってしまうことは珍しくありません。また、時代とともにユーザーのニーズも変わっていくので、ユーザビリティを高めるためにオウンドメディアをリニューアルすることもあります。
例えば、次のような課題があるときはオウンドメディアのリニューアルを検討してみましょう。
デザインが古い
必要な機能が実装されていない
ページの読み込み速度が遅い
モバイルフレンドリーに対応していない
企業の希望だけを反映するのではなく、ターゲットやトレンドに合ったメディアになるよう、最新の状態にアップデートし続けることが大切です。
サイトの階層構造を整理したいとき
コンテンツが増えすると、サイトの階層構造が複雑化してしまうことがあります。この場合は、リニューアルを通じて階層構造を整理しましょう。
サイトの階層構造が整理されれば、ユーザビリティが向上して離脱率を低下させることが可能です。
また、階層構造の最適化はSEOに大きな影響を与えます。メディアの構造が適切に設計されれば、検索エンジンのクローラーが効率的にコンテンツをインデックスできるようになり、検索結果での上位表示を実現しやすくなります。
関連記事:【2024年版】SEOとは?基本の考え方と優先度の高い施策を解説
オウンドメディアをリニューアルする手順
オウンドメディアをリニューアルする手順は、次のとおりです。
目的を明確にする
現状を把握する
具体的なKPIとスケジュールを策定する
サイトマップを作成する
デザインを制作する
制作・開発する
コンテンツを整理する
公開・効果測定する
ここからは、各ステップのポイントを具体的にみていきましょう。
1. 目的を明確にする
オウンドメディアのリニューアルを成功させる第一歩は、実施目的を明確にすることです。「なぜリニューアルが必要なのか」「リニューアルによってどのような成果を得たいのか」(KGI)を最初に整理しておきましょう。
例えば、「ブランドイメージを刷新したい」「CV率を20%向上させたい」という目的が考えられます。設定した目的は関係者全員で共有して、共通認識を持てるようにしておきましょう。
2. 現状を把握する
次に、オウンドメディアの現状を把握しましょう。現状の把握には、次のような分析ツールの活用が不可欠です。
Google Analytics
Google Search Console
MAツール
ヒートマップツール
現状把握の際は、ユーザーの行動パターンや離脱が多発するページやコンテンツ、コンバージョンにつながりにくい要因を正確に分析しましょう。今のメディアが抱えている課題をあぶりだすことで、目的達成のために改善すべきポイントが明確になります。
3. 具体的なKPIとスケジュールを策定する
目的(KGI)を達成するための中間目標としてKPIを設定していきましょう。
KPIを設定するときは、具体的かつ定量的に計測可能な数値での目標にすることが大切です。例えば、「滞在時間20%向上」「月間5万PVを目指す」などが挙げられます。
同時に、いつまでに何の工程を済ませたいのかを整理して、詳細なスケジュールを決定しておきます。オウンドメディアリニューアルは、制作会社や外部のクリエイターと連携しながら進めていくことが一般的です。各工程でどれくらい時間がかかるのか、しっかりと確認しておきましょう。
あわせて、担当者やコミュニケーション方法も決めて、プロジェクト全体の見通しを立てます。
4. サイトマップを作成する
リニューアル後のサイト構造を把握するために、Webサイトの構成やコンテンツの内容を整理した「サイトマップ」を作成しましょう。サイトマップは、コンテンツの整理や優先順位付けに役立ちます。
この際、URLは可能な限り今あるものを維持することを推奨します。URLを変更する場合は、必ずリダイレクトを設定しておきましょう。
特に、ドメインの変更はSEOに大きな影響を与える可能性があるため、できれば避けてください。
5. デザインを制作する
ここまでの準備が完了したら、デザインの制作に入ります。デザイン制作は、段階的に進めることが大切です。
まず画面遷移図でユーザーの動線を可視化して、次にワイヤーフレームでページのレイアウトと構成要素を決定します。その後、モックアップでより詳細なデザインを作成して、最終的に色彩やタイポグラフィを含む完成形のデザインに仕上げましょう。
各段階で関係者全員に確認を取りながら進めることで、後々の大幅な修正が発生することを避けられます。
デザインを制作するときは、オウンドメディアのコンセプトやコーポレートブランディングを落とし込むことが重要になります。こちらの記事もわせて参考にしてみてください。
関連記事:オウンドメディアのコンセプト設計方法を解説|重要な理由や設計事例についても
関連記事:コーポレートブランディングとは?目的や進め方をわかりやすく解説
6. 制作・開発する
確定したデザインをもとに、機能の開発やコーディングを進めていきましょう。オウンドメディアは基本的にCMSを使って制作するので、ベンダーや制作会社に依頼したりテンプレートを活用したりすることが一般的です。
求人サイトや不動産情報サイトなど、データベース型オウンドメディアにしたい場合は、外部のCMSと独自開発を組み合わせる必要があります。希望する機能やデザインをふまえて、対応可能なパートナーに依頼しましょう。
7. コンテンツを整理する
コンテンツの整理や最適化を行います。カテゴリやタグの見直し、不要なコンテンツの削除・統合、コンテンツのリライト・更新などを実施しましょう。
このときに、既存ページを削除しすぎるとPV数やコンバージョン数が大幅に低下する可能性があります。コンテンツの整理は効果測定しながら進めていく必要があるので、一気に行いすぎないように注意しましょう。
8. 公開・効果測定する
テスト環境で十分に確認して、問題がなければ本番環境で公開します。公開時はリダイレクトの動作確認、各種ツールやタグの設定確認、ステークホルダーへの告知を忘れずに行いましょう。
公開後は継続的に効果測定を行い、KPIの達成状況を監視します。数値が改善した場合も悪化した場合も、その要因を分析して、さらなる改善につなげることが重要です。
オウンドメディアをリニューアルするときの注意点
オウンドメディアをリニューアルするときは、以下のポイントに注意しましょう。
流入数が減る可能性がある
最下層ページの大幅な変更は避ける
CTAを減らさない
ツールやタグの設定漏れに気をつける
使いやすいCMSを利用する
どのようなことなのか、詳しく解説します。
流入数が減る可能性がある
オウンドメディアをリニューアルすると、流入数が減る可能性があります。
その要因として考えられるのは、以下のようなものです。
URLの変更とリダイレクト設定の不備
コンテンツの削除や変更
サイト構造の大幅な変更
内部リンク構造の変化
メタデータの変更
ページ読み込み速度の低下
モバイル対応の不備
重要なのは、何が原因で流入数が減少したのかを分析できるようにすることです。「どこにどのような変化を加えたのか」をしっかりと記録に残して、後から要因分析や復元ができるようにしておきましょう。
最下層ページの大幅な変更は避ける
商品・サービス紹介ページやノウハウ解説ページなどの最下層のコンテンツは、多くの場合、検索流入やコンバージョンに直結する重要なページです。最下層ページに大幅な変更を加えると、検索順位の低下やユーザーの混乱による離脱率の上昇、コンバージョン率の低下などのリスクが高まります。
例えば、ファーストビューで目次まで見えていたページがアイキャッチだけになると、一目で離脱されやすくなることがあります。最下層ページに関しては、見やすさ・使いやすさを第一に考えてデザインすることを意識しましょう。
どうしても大幅な変更を加えたい場合は、コンテンツの本質的な価値を損なわずにユーザビリティを向上させる程度にとどめてください。また、A/Bテストを実施しながら段階的に変更していく方法もおすすめです。
CTAを減らさない
デザインの美しさを追求するあまり、CTAが減少したり目立たなくなったりすることは避けるべきです。CTAが減ると、コンバージョン率の低下に直結する可能性があります。
コンバージョン獲得を目的にオウンドメディアをリニューアルする場合は、リニューアル前以上にCTAを露出させることが理想的です。それ以外を目的としている場合でも、リニューアル前と同じくらいの露出を維持しましょう。
ただし、過度にCTAを増やしたり目立たせたりすると、ユーザビリティを損なう可能性があります。特に、モバイル端末におけるCTAの視認性と操作性には十分に注意を払いましょう。
ツールやタグの設定漏れに気をつける
リニューアル時に、各種分析ツールやマーケティングタグの設定を忘れてしまうケースは少なくありません。ツールやタグの設定を忘れると、重要なデータの取得漏れや機能の停止が発生してしまうので、公開前は必ず連携漏れがないか確認しておきましょう。
気をつけたいツールやタグの一例は、次のとおりです。
アクセス解析ツール
広告計測タグ
ヒートマップツール
ABテストツール
チャットツール
リニューアルを機に、ツールやタグの整理をしておくとよいでしょう。ツールやタグを一元管理しておくことで、メディア運営の効率化や部門間の連携強化にもつながります。
使いやすいCMSを利用する
リニューアルに伴ってCMSを変更する場合は、機能性と使いやすさのバランスを重要視しましょう。
高機能なCMSを導入しても、それを使いこなせなければサイト運営の効率が低下し、更新頻度の減少につながる可能性があります。また、CMSの変更に伴う教育・浸透のコストも考慮に入れなければいけません。社内でメディアを更新したい場合は、できるだけ機能がシンプルなCMSを選ぶと失敗しにくくなります。
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オウンドメディアのリニューアルはコンマルクへご相談ください
オウンドメディアのリニューアルは、企業の成長戦略において重要な取り組みです。適切なタイミングで正しい手順を踏んでリニューアルを実施すれば、ブランド価値の向上やエンゲージメントの改善、コンバージョン率の向上を目指しやすくなるでしょう。
ただし、オウンドメディアのリニューアルには専門的な知識とスキルが不可欠です。成果につながるメディアへのリニューアルを成功させたい場合は、専門家のサポートを受けましょう。
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