採用サイトに必要なコンテンツ|特徴や制作のポイントを紹介
人材獲得競争が熾烈化する昨今。採用活動において、自社が自由に情報を発信できる採用サイトは非常に重要な役割を果たします。多くの企業のなかから自社を選んでもらうには、独自性の高いコンテンツを多く提供することが大切です。
この記事では、採用サイトに必要なコンテンツの種類や、制作時のポイントについて解説します。魅力的な採用サイトを制作して、自社が求める優秀な人材の獲得につなげていきましょう。
採用サイトのコンテンツが重要な理由
採用サイトのコンテンツは、企業と求職者をつなぐ架け橋となる重要な要素です。求人採用において魅力的なコンテンツが重要な理由として、次の4つが挙げられます。
- 入社の意欲を高められるから
- ミスマッチを防ぎやすいから
- 競合他社と差別化できるから
- 採用活動を仕組み化できるから
どのようなことなのか、詳しくみていきましょう。
入社の意欲を高められるから
自社が運営する採用サイトでは、外部の求人媒体とは異なり、より詳しい情報を制限なく自由に掲載できます。そのため、より自社の理念や魅力を伝えやすく、求職者の意欲向上につなげやすいというメリットがあります。
採用サイトを制作・運用するときは、求人情報だけではなく社内の写真や動画、社会貢献活動など幅広い情報を掲載できるとより効果的です。求職者の「知りたい」に応えられるコンテンツを用意できれば、企業の魅力を深く理解してもらい、優秀な人材に求人応募してもらいやすくなります。
ミスマッチを防ぎやすいから
採用サイトのコンテンツは、求職者と企業のミスマッチを防ぐうえで非常に重要です。企業文化や業務内容、キャリアパスなどの詳しい情報を提供することで、入社前に企業の実態を把握してもらいやすくなり、早期離職を防ぐ効果が得られます。
近年は、転職や独立を前提に転職・就職活動をすることが当たり前になりました。ミスマッチを防ぐことで、できるだけ長く働いてくれる人材を獲得することが大切です。
関連記事:採用ミスマッチが起こる原因と対策|離職を防ぐチェックポイント6つを徹底解説|Workship ENTERPRISE
競合他社と差別化できるから
採用サイトのコンテンツは、競合他社との差別化に有効です。自社ならではのデザインやコンテンツで独自性をアピールすれば、求職者の心に強い印象を残せます。
特に、同じような規模・事業内容の企業が多い場合は、採用サイトで職場環境や福利厚生、社会貢献活動など他社にはない特徴を前面に押し出しましょう。独自性は応募の動機になるだけではなく、内定後の最後の一押しにもなり、優秀な人材の獲得に効果を発揮してくれます。
採用活動を仕組み化できるから
採用サイトには、採用活動を仕組み化する効果もあります。
自社メディアに継続的に採用関連のコンテンツを掲載すれば、外部の求人媒体に費用を支払い続ける必要がなくなります。外部媒体の契約期間外でも求職者へアピールできるようになるので、長期的な採用活動や求職者のナーチャリング(価値観の共有)に効果を発揮してくれるでしょう。
さらに、採用サイトを通じて収集したデータを分析したり、よくある質問に対する回答を掲載したりすれば、より採用活動を効率化できます。採用サイトを活用した採用活動の仕組み化は、長期的な人材戦略の基盤になってくれます。
採用サイトのコンテンツ11種類
採用サイトを制作・運用するときに用意しておきたいコンテンツとして、以下の11種類が挙げられます。
- 募集要項
- 応募方法・選考フロー
- 会社概要
- 社長メッセージ・企業理念
- 事業内容
- 福利厚生
- 研修制度・評価制度
- 社員インタビュー
- 1日の流れ
- FAQ
- 企業の紹介動画
各コンテンツの特徴をみていきましょう。
募集要項
募集要項は、採用サイトのメインとなる最も重要なコンテンツです。自社に適した人材に応募してもらえるよう、必要な情報を網羅しておきましょう。
募集要項に記載しておきたい内容としては、次のようなものが挙げられます。
- 職種・職務内容
- 求める人物像
- 勤務地・勤務時間
- 給与・待遇
- 福利厚生
- 雇用形態
- 入社時期
ポイントは、単に条件を並べるだけではなく、企業の魅力や仕事のやりがいまでしっかりと伝えることです。「仕事が社会や顧客にどのような価値をもたらすのか」「どのようなキャリアパスを描けるのか」など、求職者の意欲を高める情報も盛り込みましょう。
作成した募集要項は定期的に見直し、市場の環境や企業のニーズ、転職者の動向を反映しながら常に最新の情報をキープしてください。
応募方法・選考フロー
応募方法と選考フローに関する説明は、求職者の不安を解消する重要な役割を果たします。次のような情報を提供できると、求職者の応募を促進しやすくなるでしょう。
- 応募方法
- 必要書類
- 選考ステップ
- 選考期間
- 選考基準
- 結果の通知方法
例えば、面接の種類(集団・個人)を記載したり筆記試験の内容について詳しく説明したりするとよいでしょう。また、選考に関する疑問や不明点について問い合わせられる窓口を明記しておくこともおすすめです。
会社概要
会社概要は、求職者に企業の全体像を把握してもらうために不可欠なコンテンツです。ここでは、企業の基本情報はもちろんのこと、歴史や成長の軌跡、市場での位置づけなども含めて紹介しましょう。
設立年や資本金、従業員数、売上高、主要取引先、事業拠点などの基本情報は必ず記載しておきたい項目です。加えて、企業の沿革や成長のマイルストーン、業界内でのシェア率や競争力など、+αの情報も記載できるとよいでしょう。
企業に関する情報は安定性や将来性を判断する材料となり、求職者からの信頼向上に効果的です。
社長メッセージ・企業理念
社長メッセージや企業理念は、企業の価値観や方向性を伝えるために欠かせない重要なコンテンツです。社長の言葉を通じて、企業のビジョンや目指す未来などについて熱意を持って語ることで、求職者の共感を得やすくなります。
企業理念について記載するときは、「それがどのように日々の業務や意思決定に反映されているのか」を具体例と共に示しましょう。理念が形骸的なものではなく社員に体現されているものであることを伝えられれば、より説得力のある内容になります。
事業内容
事業内容では、企業が提供する製品・サービスやターゲット、ビジネスモデルなどを詳細に説明しましょう。ただ事業の内容を列挙するだけでなく、「それぞれの事業が社会にどのような価値を創出しているか」「市場でどのような評価を得ているか」なども含めて説明することが理想的です。
また、今後の事業展開や新規プロジェクトについても積極的に触れることで、企業の成長性や挑戦的な姿勢をアピールしやすくなります。事業構造が複雑な場合は、図表やインフォグラフィックを用いて視覚的に説明することもおすすめです。
福利厚生
福利厚生は、特に求職者が高い関心を抱くコンテンツです。法定の福利厚生に加え、企業独自の制度や取り組みを詳しく紹介しましょう。
例えば、有給休暇の取得推進策や育児・介護支援制度、健康管理サポート、社員旅行、社内イベントなどは強いアピールポイントになります。また、近年は働き方改革やワークライフバランスを重視する求職者が多いので、取り組みを行っている企業は積極的に発信するとよいでしょう。
福利厚生は、求職者が長期的なキャリアを考えるときの重要な判断材料です。具体的な事例や利用実績を提示して説得力を高めると、求人応募の増加が狙えます。
例えば、株式会社スタイラジー 様の採用サイトでは、求職者目線で知りたい情報を具体的に伝えるために「働き方・制度」ページのコンテンツ拡充に注力しました。福利厚生の利用実績や人気の制度をイラスト・写真も交えて紹介することで、働きやすい会社であることのアピールに成功しています。
株式会社スタイラジー 様の事例については、こちらの記事をご覧ください。
研修制度・評価制度
研修制度や評価制度は、入社後のキャリアアップやキャリアパスを判断する際に欠かせない情報です。
新入社員研修や階層別研修、スキルアップ研修など、各種研修プログラムがある場合は詳しく説明しておきましょう。また、資格取得支援や海外研修の機会なども、応募意欲を高める魅力的な訴求ポイントとなりなす。
評価制度について説明するときは、公平性と透明性を強調しつつ、昇進・昇給の基準などを明確に提示することが重要です。キャリアアップの過程をイメージしてもらいやすいコンテンツを制作できれば、求職者の意欲を高められるでしょう。
社員インタビュー
社員インタビューは、求職者に企業の実態をより詳しく知ってもらいたい場合に有効なコンテンツです。いろいろな部署や職位の社員の声を紹介すれば、多角的な視点から企業の魅力を伝えられます。
社員インタビューでは、日々の業務内容、やりがい、苦労した点と乗り越えた方法、キャリアパスなどを具体的に語ってもらいましょう。また、プライベートの充実度や働きやすさについても触れることで、ワークライフバランスの実態を示すことができます。
写真や動画を活用して社員の表情や職場の雰囲気を視覚的に伝えて、より親近感のある内容仕上げられると効果的です。
1日の流れ
「1日の流れ」では、社員の典型的な1日のスケジュールを紹介しましょう。1日の詳しい流れを知ることができれば、業務内容や職場の雰囲気をより具体的にイメージしてもらいやすくなります。
繁忙期と通常期の違いや、在宅勤務の場合のスケジュールなどもあわせて紹介できるとなおよいでしょう。写真やイラストを交えると、より親切でわかりやすい内容になります。
FAQ
FAQでは、求職者からよく寄せられる質問とその回答をまとめておきましょう。求職者の疑問や不安を解消して、応募のハードルを低くする効果があります。
採用条件や選考プロセス、入社後の待遇、キャリアパスなど、できるだけ幅広いトピックに関する質問を網羅しましょう。回答を作成するときは、簡潔かつ具体的な内容にすることが重要です。
作成したFAQは定期的に更新して、常に最新の情報を反映させましょう。よくある質問への回答を充実させれば、求職者からの個別の問い合わせが減り、採用担当者の負担を軽減する効果も期待できます。
企業の紹介動画
企業の紹介動画は、文字や静止画では伝えきれない企業の雰囲気を知ってもらえる便利なツールです。オフィス・工場の様子や社員のいきいきとした表情、実際の業務風景などを視覚的に伝えて、企業の魅力をよりダイレクトに届けましょう。
企業紹介動画を制作するときは、長尺の動画だけではなく、ショート動画を複数用意することもおすすめです。通常の動画よりも気軽に視聴できますし、手間を抑えつつ有益なコンテンツをより多く提供しやすくなります。
例えば、三菱商事ロジスティクス株式会社 様の採用サイトでは、「3分で分かる三菱商事ロジスティクス」という動画コンテンツを公開しています。「企業が発信したい情報」と「求職者が知りたい情報」をしっかりと整理して、会社概要や最新技術への取り組み、福利厚生、入社後の教育制度までしっかりと紹介。明るく親しみやすい社風が伝わる、魅力的なコンテンツに仕上がっています。
三菱商事ロジスティクス株式会社 様の事例については、こちらの記事をご覧ください。
採用サイトのコンテンツ制作を成功させるポイント
採用サイトのコンテンツ制作を成功させるには、以下のようなポイントを意識することが大切です。
- 新卒採用と中途採用では求められる情報が異なることを理解する
- 採用サイトの役割を明確にする
- ターゲットを定める
- 自社ならではの情報を伝える
- リアルな情報を提供する
各項目の詳細をみていきましょう。
新卒採用と中途採用では求められる情報が異なることを理解する
新卒採用と中途採用では求職者のニーズや関心事が大きく異なるため、それぞれに適したコンテンツを用意することが重要です。
新卒採用では、わかりやすく情報が整理されたコンテンツが好まれます。社員紹介や1日の業務の流れなど、社会人として働くことをイメージしやすいコンテンツ、やりがいを感じさせるコンテンツを提供できるとよいでしょう。
一方で中途採用では、仕事内容や福利厚生を重視する傾向にあります。また、自分のスキルや経験を活かせる職場かどうかを知りたいと考える傾向にあるので、そのニーズを満たせるコンテンツを重点的に制作できるとよいでしょう。
採用サイトの役割を明確にする
採用サイトを活用するときは、単なる求人媒体にするのではなく、+αの役割を持たせましょう。企業理念を深く理解してもらったり、仕事に込めている信念や社会的意義などを伝えたりするコンテンツも制作できると、企業の本質を理解したうえで応募してもらいやすくなります。
例えば、株式会社エーティーエルシステムズ 様の新卒向け採用サイトでは、事業の面白さや魅力が伝わるようなデザイン・コンテンツの制作に注力しています。求人情報だけでは読み取れないようなワクワク感や想いを、採用サイトを通じて効果的に伝えることに成功しました。
株式会社エーティーエルシステムズ 様の事例については、こちらの記事をご覧ください。
ターゲットを定める
効果的な採用サイトを制作するには、明確なターゲット設定が不可欠です。企業が求める人物像を具体的に定義して、その人物が求める情報を発信しましょう。
例えば、技術系人材を求める場合は、最新の技術動向や研究開発の取り組みに関する情報を充実させるとよいかもしれません。また、年齢層や経験レベルによっても求める情報が異なるので、それぞれに適したコンテンツを見極めることが大切です。
ターゲットを明確にすればミスマッチを防ぎやすくなり、より効率的な採用活動を実現しやすくなります。
自社ならではの情報を伝える
採用市場での競争力を高めるためには、自社の独自性をアピールすることが重要です。求職者は複数の企業を比較・検討するため、他社との差別化ポイントを明確に示すことで、自社を選ぶ動機付けをする必要があるのです。
売上高や業界でのシェアなどの定量的な情報はもちろん、独自の企業文化やユニークな福利厚生など、さまざまな面から自社の特徴をアピールしてみましょう。例えば、家庭と仕事の両立のしやすさや自社ならではの教育制度などについて、社員の声や動画などで伝えられると効果的です。
リアルな情報を提供する
採用サイトでは、企業の魅力を伝えつつも、リアルな情報提供を心がけることが重要です。美化されすぎた情報や曖昧な表現は、入社後のギャップを生み、早期離職のリスクを高める可能性があるためです。
可能な範囲でよいので、企業の課題や改善すべき点についても率直に触れましょう。さらに、それらの課題に対してどのように向き合い、改善に努めているかを説明します。
例えば、残業の実態や業界特有の課題などについて言及し、改善するためにどのように取り組んでいるかを説明すれば、企業の誠実さと成長意欲を伝えやすくなります。とりつくろわずにリアルな情報を提供することで、入社後のミスマッチを防ぎ、長期的な人材定着を目指しましょう。
魅力的な採用サイトのコンテンツ制作ならコンマルクにお任せ
魅力的な採用サイトを制作するには、ターゲットのニーズに沿ったコンテンツの提供が不可欠です。「採用サイトを通じて何を知ってほしいのか」「どのような人材が欲しいのか」をよく考え、自社に必要なコンテンツを見極めてみてくださいね。
効果的な採用サイトを制作するには、戦略的なサイト設計とコンテンツ制作の専門知識が必要です。社内でサイトやコンテンツを制作・運用するのが難しい場合は、コンテンツ制作に強い外部企業に相談するのも一案です。
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