
Web広告の費用相場を一覧で解説!料金の仕組みや費用対効果アップのコツとは

Web広告を活用して目的を達成するには、費用の仕組みや相場を理解し、適切な広告戦略を立てていく必要があります。しかし、Web広告にはさまざまな種類があり課金方式も異なるため、「どの広告を選べばよいかわからない」と悩んでいる方は多いかもしれません。
この記事では、Web広告の種類ごとに費用相場や特徴、費用対効果を最大化するためのポイントについて解説します。広告の仕組みを理解し、自社の目的や予算に合った運用を目指しましょう。
Web広告の費用は種類によって異なる
Web広告の費用は、種類によって大きく異なります。
まずは、Web広告にどのような種類があるのかについて知っていきましょう。
純広告
純広告は、Webサイトやメディアの広告枠を一定期間買い取る広告の種類です。あらかじめ決められた費用で広告を掲載できるので、費用が明確で管理しやすい点が特徴です。
純広告の費用は、広告枠の規模や掲載場所によって異なり、数十万円~数百万円の固定料金で配信できます。Yahoo! JAPANや大手ニュースサイト・業界特化型メディアのバナー広告、タイアップ記事広告が代表的な例です。
純広告は、一定の掲載期間やリーチ数を確保できるので、ブランド認知度の向上に適しています。しかし、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)を把握しにくく、費用対効果を測定しにくい点に注意が必要です。
運用型広告
運用型広告は、広告の配信設定を柔軟に調整しながら運用できるタイプの広告です。
リアルタイムでターゲティングや入札額を変更できるので、素早くPDCAサイクルを回せて費用対効果を高めやすい点が特徴です。リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告などが代表的な運用型広告に該当します。
クリックや表示回数、動画視聴、エンゲージメントなどの成果に応じて費用が発生するため、純広告と比べて無駄なコストを抑えやすい傾向にあります。ただし、運用スキルやデータ分析の知識が必要になるので、適切に管理できなければ無駄なコストが発生しやすい点に注意が必要です。
Web広告の種類については、こちらの記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
関連記事:Web広告の種類を徹底解説!特徴や費用目安、選び方のポイントを紹介
運用型広告の費用形態
運用型広告には、主に以下の8つの費用形態があります。
クリック課金型
インプレッション課金型
エンゲージメント課金型
動画視聴型
成果報酬型
配信課金型
インプレッション保証型
掲載期間保証型
それぞれどのようなものなのか、詳しくみていきましょう。
クリック課金型
クリック課金型(CPC)は、ユーザーが広告をクリックしたときに費用が発生する課金方式です。リスティング広告やSNS広告、ディスプレイ広告などで採用されています。
1クリックあたりの費用は、キーワードの競争率やターゲティング設定によって数十円~数千円まで変動します。広告が表示されるだけでは費用が発生しないので、興味を持ってくれたユーザーに効率よくリーチできる点がメリットです。
適切なキーワード選定とターゲティングを行うことで、コストを抑えつつ高い効果を得られます。
インプレッション課金型
インプレッション課金型(CPM)は、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する課金方式です。ディスプレイ広告や動画広告、SNS広告などで採用されており、ブランド認知を高めたいときに適しています。
実際のクリック数に関係なく広告の表示回数に応じて費用が発生するため、より多くのユーザーに広告を見てもらいたい場合に有効です。費用相場は、1,000回表示あたり数百円~数千円で、広告枠の競争率やターゲティングに応じて変動します。
エンゲージメント課金型
エンゲージメント課金型(CPE)は、ユーザーがアクション(いいね・シェア・コメント・フォローなど)したときに費用が発生する課金方式です。SNS広告で採用されることが多く、X(旧Twitter)やFacebook、Instagramなどのプラットフォームで利用されています。
広告が表示されるだけでは費用がかからないので、費用対効果を高めやすい点が特徴です。費用はプラットフォームやターゲティング設定によって変動しますが、1エンゲージメントあたり数円~数十円程度が一般的です。
ブランドの認知拡大やユーザーとのコミュニケーションを強化したい場合に活用できます。
動画視聴型
動画視聴型(CPV)は、ユーザーが一定時間以上動画を視聴したときに費用が発生する課金方式です。YouTube広告やSNS動画広告で採用されています。
媒体によって異なりますが、「動画を30秒以上視聴する」または「広告リンクをクリックする」ことで課金対象となることが一般的です。興味を持ってくれたユーザーのみに対して広告費が発生するので、費用対効果が高くなりやすい傾向にあります。
費用相場は1視聴あたり数円~数十円で、ターゲティングや広告の内容によって変動します。
成果報酬型
成果報酬型(CPO・CPS)は、ユーザーが特定のアクション(商品購入・会員登録・資料請求など)を完了したときに費用が発生する課金方式です。アフィリエイト広告や一部のリワード広告で採用されており、ECサイトの商品販売やサブスクリプションサービスの契約促進に向いています。
広告費は成果に応じて発生するので、無駄な費用を抑えながら確実なリターンを得られる点が特徴です。費用は1成果あたり数百円~数万円と、商材の単価や広告主の設定によって変わってきます。
配信課金型
配信課金型は、広告の配信数や成果に応じて費用が発生する課金方式です。メール広告やプッシュ通知広告など、特定のターゲットリストに向けた広告配信で採用されます。
この方式のメリットは、ターゲット層へ確実に広告を届けられる点です。既存顧客向けのCRM施策や新規ユーザーへの一斉配信など、継続的なアプローチを行いたい場合に有効です。
費用相場は1回の配信あたり数万円~数十万円程度で、配信リストの規模やターゲティングの精度によって変動します。リーチ数が多いほど費用は高くなりますが、ターゲティングを最適化することで開封率やコンバージョン率を高め、効率的な運用が目指せます。
インプレッション保証型
インプレッション保証型は、広告の表示回数が一定数に達するまで配信される課金方式です。ディスプレイ広告や動画広告、SNS広告などで採用されており、とにかく多くのターゲットに広告を見てほしいときに適しています。
広告主が設定した回数まで広告が配信されるため、確実にターゲットへ情報を届けることが可能です。費用相場は1,000回表示あたり数百円~数千円で、魅力的なクリエイティブとターゲティングを組み合わせることで、費用対効果を最大化しやすくなります。
掲載期間保証型
掲載期間保証型は、広告枠を一定期間購入して広告を表示する課金方式です。純広告の一種で、大手ニュースサイトや業界専門メディアのバナー広告、タイアップ記事広告などで採用されています。
この方式の特徴は、表示回数やクリック数に関係なく、契約期間中は継続的に広告が掲載される点です。認知・信頼性の向上を目的とした長期的なプロモーションに適しており、特定の業界やターゲット層に強く訴求できます。
費用相場は1週間~1か月あたり数十万円~数百万円で、掲載するメディアや広告枠の競争率によって大きく変動します。クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)の把握が難しいので、目的を明確にしたうえで活用することが重要です。
【種類別】Web広告の費用目安
ここからは、Web広告の種類別に費用目安をより詳しく説明します。
リスティング広告
ディスプレイ広告
SNS広告
動画広告
メール広告
アフィリエイト広告
記事広告
上記7つの広告について、具体的な費用をみていきましょう。
なお、Web広告の費用は商材のジャンルや利用する媒体によって大きく異なります。ここで紹介する金額は、あくまでひとつの目安としてお考えください。
リスティング広告
リスティング広告は、ユーザーの検索キーワードに応じて検索結果に表示される広告です。クリック課金型が採用されており、クリックされるごとに費用が発生します。
費用相場は1クリックあたり数十円~数千円で、競争の激しい業界ほど単価が高くなります。即効性があり、購買意欲の高いユーザーに直接アプローチできるため、短期間で成果を上げたい場合に最適です。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの広告枠に画像・バナー・動画形式で表示される広告です。認知向上や潜在層へのアプローチに適していて、視覚的に訴求しやすいという強みがあります。
課金方式はクリック課金型またはインプレッション課金型が一般的です。費用相場は、1クリックあたり数十円〜100円、1,000回表示あたり数十円〜数百円が目安となります。
SNS広告
SNS広告は、X(旧Twitter)、Instagram、Facebook、TikTokなどのSNSプラットフォームに表示される広告です。ユーザーの興味関心や行動データを活用して、細かいターゲティングを行うことができます。
課金方式はクリック課金型、インプレッション課金型、エンゲージメント課金型が一般的です。費用相場は、以下のとおりです。
1クリックあたり数十円~数百円
1,000回表示あたり数百円
1エンゲージメントあたり数十円〜100円
拡散力が高い広告なので、認知向上やエンゲージメント獲得を目的としている場合に適しています。
動画広告
動画広告は、YouTubeやSNS、Webサイトのバナー枠などで配信される動画形式の広告です。視覚と聴覚を活用して情報を伝えられるため、ブランドの印象を強く残せるというメリットがあります。
課金方式は、動画視聴課金型やクリック課金型、インプレッション課金型が一般的です。費用相場は、以下のとおりです。
1視聴あたり5円〜数十円
1,000回表示あたり数円〜数百円
1クリックあたり数十円〜千円以上
動画広告を配信するときは、ショート動画を活用することがおすすめです。視聴完了率を高められるので、広告効果を最大化できます。
メール広告
メール広告は、外部メディアのメールマガジンに掲載できる広告です。自社に顧客リストがない場合でも、一定数のターゲットに向けて広告を配信することができます。
課金方式は、クリック課金型や配信課金型、一斉配信契約型が一般的です。費用の目安は以下のとおりです。
1クリックあたり数十円~数百円
1配信あたり数十円~100円(配信課金)
1配信あたり1~10円(一斉配信)
クリックがもっともコンバージョンにつながりやすいので、クリック課金型の費用相場が高めになっています。コストを抑えてできるだけ多く配信したい場合は、一斉配信契約がおすすめです。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、広告主が設定した条件(購入・会員登録など)が達成されたときに報酬が発生する、成果報酬型の広告手法です。無駄なコストの発生を防ぎつつ、確実な成果を求める場合に適しています。
課金方式は成果報酬型で、費用相場は1成果あたり数百円~数万円と、商材や設定によって変動します。ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)を活用して広告を配信することが一般的で、ECサイトやサブスクリプションサービスの販売・契約を促進したい場合におすすめです。
記事広告
記事広告は、メディアやブログに広告主が提供している記事の形式と同じように、広告コンテンツを掲載する手法です。自然な形で商品・サービスを訴求できるので、広告感が弱くユーザーに受け入れられやすい点が特徴です。
課金方式は、掲載期間保証型または固定料金で、費用相場は1記事あたり数十万円~数百万円となります。Yahoo!ニュースや業界メディアなどの信頼性の高いプラットフォームに掲載すると、ブランドイメージの向上や露出拡大効果が期待できます。
Web広告運用を依頼する場合の費用相場
Web広告を運用するときは、設定の最適化や継続的な改善が必要になるため、専門のノウハウを持つ広告代理店や運用代行サービスに依頼することがおすすめです。
Web広告運用を外注するときの費用は、以下の金額が目安となります。
初期設定費用:3~10万円
運用手数料:広告費の20%前後
クリエイティブ制作費や広告配信費用:実費
上記のように、広告運用にかかる費用以外に初期費用や手数料が発生します。しかし、プロがターゲティングや広告設定の最適化を行ってくれるため、結果的に費用対効果を最大化できる可能性が高くなるのです。
ただし、依頼先によって必要になる費用や対応範囲は異なります。料金にどのようなサポートが含まれているのかをよく確認し、適切な依頼先・プランを選択しましょう。
Web広告運用の費用対効果を高めるためのポイント
Web広告運用の費用対効果を高めるために、以下の5つのポイントを意識してみましょう。
目的に合わせて広告戦略を立てる
自社に合った予算の決め方を知る
まずは少額から運用を始める
広告設定を最適化する
広告以外の品質向上も忘れない
どのようなことなのか、詳細を説明します。
目的に合わせて広告戦略を立てる
Web広告を配信するときは、目的に応じて広告戦略を立てることが何よりも大切です。
例えば、短期的な売上向上が目的であれば、顕在層にアプローチできるリスティング広告がよいでしょう。ブランディングや認知拡大が目的であれば、潜在層にもアプローチできるディスプレイ広告を活用すると効果的です。
自社に必要な広告戦略を知るには、各Web広告の特徴や課金方式についてしっかりと理解しておく必要があります。目的と広告の特色を照らし合わせて、自社とターゲットのニーズにマッチするものを選びましょう。
自社に合った予算の決め方を知る
Web広告の予算を決めるときは、売上目標や広告の費用対効果を考慮したうえで、適切な広告費を設定することが重要です。無計画に高額な広告費を投入しても、費用対効果が得られずに利益を圧迫する可能性があります。
予算を決める際に考慮すべき指標として、以下のようなものが挙げられます。
売上目標
CPA(顧客獲得単価)
CPO(注文獲得単価)
LTV(顧客生涯価値)
クリック単価(CPC)
例えば、1個3万円の商材を1か月100個販売したい場合で考えてみましょう。確保したい利益が1万円、原価や販管費が1万円だとしたら、残りの1万円が1コンバージョンあたりにかけられる広告費の上限となります。この場合、「広告費1万円×100個=100万円」が自社にとって最適な広告予算になるというわけです。
Web広告の予算を決めるときは、自社が重要視している指標をもとに考えていく必要があります。売上目標や事業の利益率も考慮のうえ、無理のない予算計画を立てていきましょう。
まずは少額から運用を始める
運用型広告のメリットは、運用しながら細かく改善できる点です。少しずつターゲティングや入札の精度を高めていく必要があるため、最初から一気に予算を投入することはおすすめできません。少額からスタートして、配信設定を調整しながら予算を増やしていきましょう。
ただし、予算が少額すぎると分析に必要なデータを蓄積できなくなるので、慎重になりすぎることも避けるべきです。媒体やキーワードを絞って出稿することで、最低限のコストでデータを蓄積しやすくなるでしょう。
広告設定を最適化する
Web広告の費用対効果を高めるには、広告設定の最適化が不可欠です。「どのキーワードが効果的か」「どの層のコンバージョン率が高いか」など配信結果をよく分析して、自社にとっての勝ち筋となる設定を見つけていきましょう。
広告設定の最適化で意識したいポイントとして、以下のようなものが挙げられます。
ターゲティングの精度を高める
広告費の上限を設定する
除外キーワードを設定する
ターゲットが利用するメディアに広告配信を絞る
商材や目的に合ったフォーマットを選ぶ
どのような設定が最適かは、広告を運用するなかで把握できるので、こまめに分析と改善を繰り返すことが大切です。
広告以外の品質向上も忘れない
いくらWeb広告の予算や設定が最適化されていても、広告クリエイティブ自体に魅力がなければクリックしてもらうことはできません。同じように、遷移先ページや商材自体の魅力も重要となります。
Web広告からのコンバージョンが得られない場合、多くの企業が「広告に問題がある」と考えがちです。しかし、実は広告以外に問題が隠されているケースは少なくありません。
「広告クリエイティブはターゲットに刺さる内容か」「遷移先コンテンツの品質は高いか」「商材や価格に魅力はあるか」など、広告以外の部分にも目を向けてみてください。
費用対効果の高いWeb広告運用ならコンマルクにご相談ください!
Web広告には複数の課金方式があり、広告の種類や目的によって配信費用は異なります。自社に合った広告の種類や課金方式を知ることが、費用対効果の高い広告運用の第一歩となります。
Web広告の費用対効果を最大化したい企業は、ぜひ株式会社GIGのメディア事業部が運営するサービス「コンマルク」までご相談ください。
コンマルクは数百万PV〜数億PVのメディア構築実績を持つ専門家集団であるGIGのメディア編集部が、Web広告・SNS広告の運用を強力にバックアップするサービスです。
ターゲットの興味やニーズにマッチする手法を見極め、Web広告運用のKPI達成を支援。定期的に効果検証を実施して、予算配分の最適化を目指します。
また、各種Webマーケティング施策やWebコンサルティングの実施、Web制作にも対応しています。Web広告で事業の成長を加速させたい方は、お気軽にコンマルクまでご相談ください。
コンマルクのWeb広告・SNS広告運用サービスについてはこちらで紹介しています。
お問い合わせはこちらから
- SEOコンテンツ制作 / 設計
- インタビュー記事制作 / 設計
- ホワイトペーパー制作 / 設計
- アクセス解析・Webコンサルティング
- Web広告・SNS広告
- ペルソナ・カスタマージャーニーマップ設計
- コンテンツマーケティング伴走支援 など

コンマルクは、コンテンツ制作、インタビュー取材、マーケティング設計、メディア運営、サイト分析改善など、上流から下流までトータルで伴走するコンテンツマーケティング総合パートナーです。コンテンツ制作やWebマーケティング、ブランディング、広報、動画領域に詳しいメンバーが情報発信をしています。