【目的別】BtoB企業のオウンドメディアの成功事例やポイント、よくある失敗原因を解説
BtoB企業のマーケティングにおいて、近年注目を集めている手法がオウンドメディアです。
実際、テクロ株式会社の調査によると、商品やサービスの認知拡大やリード獲得でオウンドメディアの効果を実感し、92%の企業が運用を続けていきたいと回答しています。
とはいえ、コンテンツを制作する人手が足りないなどのリソース不足で、オウンドメディアの運用が止まってしまう場合も珍しくありません。
そのため、オウンドメディアの運用を開始する前に、その全体像や成功するためのコツを押さえることが重要です。
本記事では、BtoB企業がオウンドメディアに取り組む際のコツや目的別の成功事例、よくある失敗原因とその対策を紹介します。
参考:BtoB企業のマーケティング担当者必見!【オウンドメディアに関するアンケート】92%が今後もオウンドメディアの運用を続けていきたいと回答|PR TIMES
オウンドメディアとは
オウンドメディアとは以下のように企業が自社で所有・運営するメディアのことです。
- Webサイト
- ブログ
- SNS
- メールマガジン
Web上のコンテンツだけでなく、パンフレットやカタログといったオフラインコンテンツもオウンドメディアに含まれる場合もあります。これらの媒体を通して商品やサービス、業界に関する情報を発信するプラットフォームとして活用されています。
発信する内容も自社でコントロールできるため第三者が発信するSNSや口コミとは異なり、コンテンツの自由度が高いです。
また、媒体や発信する内容によって自社の商品やサービスを知らない潜在層から既存顧客まで幅広く訴求できることもオウンドメディアの強みです。
関連記事:オウンドメディアとは?目的やメリット、運営のポイントを解説
BtoB企業がオウンドメディアに取り組む目的
BtoB企業がオウンドメディアに取り組む目的は以下の3つです。
- リード獲得
- 商品・サービスの認知度向上
- 採用力強化
リード獲得
オウンドメディアのコンテンツが潜在顧客との接点となり、質の高いリードを獲得できます。潜在顧客の興味や課題に即したコンテンツを発信し、その解決策として自社の商品やサービスを訴求することでそれらに興味を持ってもらえます。
例えばオウンドメディアの立ち上げ方が気になっている潜在顧客に対して、オウンドメディアの構築支援を訴求するなどです。
また検索結果を潜在顧客との接点とする場合、上位表示され続けることにより安定した集客が可能。
オウンドメディアを通じて獲得したリードは自社の商品やサービスについて一定の理解を深めた状態で商談に進むため、高い成約率が期待できます。それにより、営業活動の効率化にも貢献できます。
商品・サービスの認知度向上
SNSや検索結果などからの流入を増やすことで結果的に自社の商品やサービスの認知度を高められます。つまり、ペルソナが調べそうなキーワードを対策し、その解決策として自社の商品やサービスを訴求するのです。
コンマルクの場合、以下のようにWebマーケティングに課題を抱えた人が調べるキーワードを対策。
- オウンドメディアとは
- オウンドメディア btob
- SEO マーケティング
これにより、商品・サービス自体の知名度が低くても潜在顧客が抱える問題や関心ごとに関連付けて商品やサービスをアピールできます。
BtoB企業の場合、比較検討の時間が長いため、ペルソナが調べそうなキーワードを網羅的に対策することで商品やサービスとの接点を増やせます。
また、ペルソナの悩みと一緒に商品・サービスを訴求できるため、潜在顧客に嫌悪感を抱かせず認知してもらえることが強みです。
採用力強化
企業の成長には優秀な人材の確保が不可欠であり、オウンドメディアを活用することでミスマッチの防止や応募者の増加が期待できます。なぜなら募集要項や求人サイトだけでは魅力や実態が伝わりきっていないことも多いからです。
その結果、「入社前の働くイメージと違った」や「期待していた仕事ができなかった」などの入社後のギャップを感じて早期離職につながっています。こういった問題に対して、以下のような企業の価値観や実際の業務内容が伝わるコンテンツを発信することで対策できます。
- 社員インタビュー
- 社内制度の紹介
- 職場環境の紹介
実際に働く姿が想像できるコンテンツがオウンドメディア内に充実していると、求職者も自身のキャリアプランや価値観との適合性を判断できます。
そうすることで、直近で就職や転職を考えている人だけでなく、将来的にそれを考えている人にもアピールできます。
BtoB企業がオウンドメディアに取り組むメリット
BtoB企業がオウンドメディアに取り組むメリットは以下の3つです。
- 費用を抑えて集客できる
- 競合が少なく、自社のブランディングに活かせる
- 営業活動やアフターサービスにも使える
費用を抑えて集客できる
オウンドメディアでは中長期的にコストを抑えて、リード獲得や応募者の増加を目指せます。
リード獲得の観点ではSEO対策を行うことで、一度作成したコンテンツが上位表示され続ける限り継続的に集客出来ます。そのため、費用がかかり続ける課金型の広告に頼らずとも同じような成果が期待でき、中長期的に費用を抑えることが可能です。
採用の観点ではオウンドメディアを活用することで、採用サイトからの直接応募を増やすことができます。それにより、求人サイトへの掲載料や人材紹介会社への紹介手数料などのコストを削減。さらに、オウンドメディアを通して企業の魅力や実態を伝えることで定着率を高めることにもつながります。
関連記事:オウンドメディアの費用相場|構築と運営にかかる費用の内訳や事例も紹介
競合が少なく、自社のブランディングに活かせる
BtoB企業ではオウンドメディアに取り組んでいる企業が少ないのが現状です。実際、食品業界では85%もの企業がオウンドメディアの運用を行っていますが、鉄鋼・非鉄業界ではわずか8%しか取り組んでいません。
そのためオウンドメディアにいち早く取り組むことにより、取引先との長期的な関係構築につながります。
具体的な方法としては、見込み客が悩むと予想される専門性の高い情報を分かりやすく解説したり、独自の知見を盛り込んだコンテンツを発信したりすることです。そうすることにより潜在顧客からの信頼を獲得し、自社のブランド価値を高められます。
参考:40%もの企業がオウンドメディアを運用中!オウンドメディア事例調査―東証プライム市場の上場企業編|ミモズカンパニー
営業活動やアフターサービスにも使える
オウンドメディアのコンテンツは営業活動の補助資料やアフターサービスの情報提供ツールとしても活用できます。
これにより商談をスムーズに行ったり、商品やサービスを購入した後の不安を取り除いたりすることが可能です。
商談では見込み客に関連記事を共有することで、事前に商品やサービスの概要や競合との違いを理解してもらえます。
そうすることで営業プロセス全体の効率化や成約率の向上につながります。
また、以下のような導入後のサポートやトラブルシューティングに関する情報を提供することで顧客満足度の向上にも寄与。
- 商品やサービスの使い方
- 最新のアップデート情報
- FAQ
社内のカスタマーサポートの負担を軽減し、アフターサービスの質を高められるでしょう。
BtoB企業がオウンドメディアに取り組むデメリット
BtoB企業がオウンドメディアに取り組むデメリットは以下の2つです。
- 成果が出るまで時間がかかる
- Webマーケティングの知見が必須
成果が出るまで時間がかかる
オウンドメディアでは中長期的なコストを抑えられる一方で、成果が出るまでに時間がかかります。検索結果からの流入を増やすSEOでは、安定した流入を得るまでに半年から一年程度の時間を要します。
その期間は目に見える成果が現れず継続的なコンテンツ制作とその改善が必要なため、挫折してしまう企業も少なくありません。
そのため、SEOの効果が現れるまでは即効性の高いWeb広告との併用をおすすめします。効果的な運用方法としては、Google広告やSNS広告を活用し、初期段階から一定の流入を確保しながら徐々に検索結果からの流入に移行することです。
Webマーケティングの知見が必須
オウンドメディアの運用にはSEOやコンテンツマーケティング、アクセス解析など幅広いWebマーケティングの知見が欠かせません。それらの人材が不足している場合、潜在顧客の悩みを解決できる知見を持っていてもWeb上で効果的に発信できない恐れがあります。
そのため、Webマーケティングの支援会社など専門的なノウハウや最新の情報を持っている企業と一緒に運用するのもおすすめです。そうすることで、オウンドメディアの運用ノウハウを社内に蓄積しながら自社だけで運用するよりも早く成果が得られます。
将来的に自社だけで運用したいと考えている場合は、内製化支援が得意な企業に依頼してみましょう。
リード獲得に成功したBtoB企業のオウンドメディア事例
リード獲得に成功したBtoB企業のオウンドメディアの事例は以下の3つです。
- メルラボ|株式会社ラクス
- 経営ハッカー|freee株式会社
- 介護の人事労務ナビ|インフォコム株式会社
メルラボ|株式会社ラクス
メールマーケティングについて発信する「メルラボ」ではハードルの低いコンバージョンを設定することでリード獲得につながっています。そのオウンドメディアではリード獲得のため、お問い合わせ以外にも以下のように複数のコンバージョンを用意しています。
- 調査レポート
- メールマガジン
- お役立ち資料
そうすることで検討度合いの低い潜在顧客の情報も獲得し、メールマガジンを通じてその人達の育成につなげています。
この事例のように潜在顧客の状況に合わせて調査レポートやお役立ち資料などハードルの低いコンバージョンを設置することも有効です。
経営ハッカー|freee株式会社
「経営ハッカー」では毎日質の高い記事を発信することで結果的にCV数の増加に貢献しています。このオウンドメディアのKPIはCV数ではなく、継続的に質の高い記事を発信し続けることが最重要の目標です。
そのために社員全員でネタを出し合い、公認会計士や税理士などの社内外の専門家に執筆を依頼しています。
作成したコンテンツは既にfreeeを利用しているお客様のカスタマーサポートとしても活用。例えば、「freeeの使い方がわからなくて困っている」」というツイートに対して、解決するために必要なコンテンツなどを送っています。
このように潜在顧客や既存顧客に対して日々お役立ち情報を発信することで、信頼獲得や長期的な関係構築に役立っています。
参考:プロモニスタ
介護の人事労務ナビ|インフォコム株式会社
「介護の人事労務ナビ」では広告の3分の1の費用で、1.4倍のリード獲得に成功しました。
そのオウンドメディアでは介護専門の勤怠管理システムを導入していただくため、検索結果から検討度合いの高いリードを中心に獲得しています。それを実現するためにフィールドセールスと連携し、コンバージョンポイントの設計やキーワードの選定を実施。
また、メールマガジンの配信など見込み客の育成を行う際にもオウンドメディアで作成した質の高いコンテンツを利用しています。
それにより低い解約率と高い開封率を実現し、サービスが必要になったタイミングで想起してもらえる状態をつくっています。
この事例のようにマーケティング担当者だけでなく、セールスなど他部署を巻き込むと質の高いリードを獲得し購入につながりやすくなるでしょう。
認知度向上に成功したBtoB企業のオウンドメディア事例
認知度向上に成功したBtoB企業のオウンドメディアの事例は以下の4つです。
- みんなのBCP|トヨクモ株式会社
- メールワイズ式|サイボウズ株式会社
- Inside Out|株式会社リクルート
- ばね探訪|東海バネ工業株式会社
みんなのBCP|トヨクモ株式会社
トヨクモ株式会社ではプッシュ型の営業ではなく、興味を持った顧客自らサービスのトライアルや導入へ進んでいただく顧客体験を設計しています。
そのため検索結果から流入した見込み客に対して最適な情報を最適なタイミングで提供できるメディア設計を行いました。例えば導入記事では検討している人が使用シーンをイメージしやすいように、導入前の課題や導入後の成果を盛り込んだ構成にしています。
これらの施策により初月に公開した7本の記事の内5本が上位表示されています。
その後運用を続けることで無料トライアルの転換率も以前と比べて150%UPの改善に成功しました。
この事例から見込み客のシーンに合わせて必要な情報を発信することが認知度向上やサービスの購入につながるといえるでしょう。
メールワイズ式|サイボウズ株式会社
日程調整に関するメールの書き方などを発信する「メールワイズ式」では、オウンドメディアを活用することで商品の認知度向上につながりました。
そのメディアが扱う商品は認知度が低かったため、ペルソナが調べそうなキーワードを検索ボリュームやCVを考慮して対策。その結果2021年末には月間160万PVを達成し、購入者アンケートでは5割の人がそのメディアを閲覧したと回答しました。
また、月間100万PVを超えるメディアの運用体制は制作会社を含む少人数体制で運用し、セッション数やCV数を重視したコンテンツ制作を行っています。そのため、コンテンツを公開するまで1か月半かかり月間1〜2本しか公開していませんが1記事当たり高いPV数を獲得しています。
「メールワイズ式」の成功からもわかるように質の高いコンテンツを発信し続けることがオウンドメディアの運用では重要です。
参考:カインズ、サイボウズの人気オウンドメディア編集長に聞く! コンテンツのPDCAはどう回してる?|Web担当者Forum
Inside Out|株式会社リクルート
株式会社リクルートが運営する「Inside Out」は事業戦略やサスティナビリティの取り組みなどを発信しています。
サービスに関してのコンテンツではどのような背景でリリースされたのかやどんな特徴があるかをサービス開発に携わった人が解説。それにより開発者の顔が見えサービスの愛着がより湧きやすくなります。
また、普段知ることができない経営層の話もコンテンツ化されているため様々な観点から企業について知ることができます。
この事例のように事業に携わる様々な人を巻き込むことで企業やサービスについての理解を深めてもらえるでしょう。
ばね探訪|東海バネ工業株式会社
東海バネ工業株式会社の「ばね探訪」はニッチな業界でのオウンドメディア成功事例として注目されています。
そのオウンドメディアでは自社についての発信は少なく、取引先の取り組みについて連載する形式で発信。例えばガスタービンの原理や開発秘話について取引先を取材したコンテンツを発信しています。
それにより、他社とは異なる角度から自社のビジネスについて理解を深められます。
東海バネ工業株式会社はいち早くオウンドメディアを運用したため、認知度を向上させることに成功しました。
採用力強化に成功したBtoB企業のオウンドメディア事例
採用力強化に成功したBtoB企業のオウンドメディアの事例は以下の3つです。
- Bright|日機装株式会社
- ばんぐみ|株式会社gumi
- まっすぐDays| PRONI株式会社
Bright|日機装株式会社
産業用ポンプなど専門性の高いものづくりをする日機装株式会社はオウンドメディアを活用することで認知度を高め、採用活動にも好影響を与えています。
オウンドメディアは運用する前は専門性が高いため、一般の方には事業内を理解することが難しい状態でした。
そこで働く人や仕事内容をわかりやすく伝えるオウンドメディアを立ち上げました。結果としてこれまで応募が少なかった属性の方からのお問い合わせやエージェントからの紹介数を増やすことに成功。
また、オウンドメディアを活用することで会社説明も以前よりスムーズに行えるようになりました。
そのため、採用や認知拡大に課題を抱えている企業こそオウンドメディアを活用し、自社について知ってもらう機会を増やしましょう。
ばんぐみ|株式会社gumi
ゲーム制作を行う株式会社gumiはオウンドメディアの「ばんぐみ」を通して、自社のカルチャーや働き方を紹介しています。
その発信内容が多岐にわたるため、興味を持ってくれた人が欲しい情報が見つかるように3つのチャンネルに分かれています。
- ドキュメンタリー:社員の想いを発信
- ニュース:制度やノウハウを発信
- バラエティー:様々なトピックをゆるく発信
「ばんぐみ」のように発信する内容が多岐にわたる場合は興味を持った人が迷わない導線設計が重要になるでしょう。
まっすぐDays| PRONI株式会社
BtoBの受発注プラットフォームを運営するPRONI株式会社では、誰でも簡単に編集できるnoteを活用してオウンドメディアを運用しています。
その中の「まっすぐDays」では、会社のバリューであるまっすぐを合言葉に以下のような採用広報コンテンツを発信。
- ビジネスメンバーの1日
- データで見るPRONI
- 年次が異なる社員が考える会社の魅力
PRONIでは興味を持ってくれた人に対してまっすぐ向き合うために、会社の魅力だけでなく実態も余すことなく公開しています。
また、掲載しているコンテンツをWantedlyに転載することで複数のチャネルを少ない労力で運用することに成功しています。
そのため、オウンドメディアを運用したいけど運用するリソースが心配な人はペルソナが訪れる他メディアへの転載も検討してみましょう。
オウンドメディアを成功させるためのポイント
オウンドメディアを成功させるポイントは以下の3つです。
- 運用前にオウンドメディアのコンセプトを設計する
- オウンドメディアの定性・定量目標を立てる
- オウンドメディアを運用する体制を整える
運用前にオウンドメディアのコンセプト設計をする
オウンドメディアを運用する前にコンセプト設計を綿密に行い、誰にどんな価値を提供するかを定めましょう。
まずは以下のようにオウンドメディアの読者となるペルソナを設定します。その際、ペルソナの顔が思い浮かぶくらい詳細に設定できるとニーズや課題を把握しやすくなるでしょう。
製造業向けのITサービスを提供する企業の場合、「製造業の生産管理部門で働く40代男性で生産性向上に課題を感じている管理職」などです。
次に、このペルソナに対してどのような価値を提供するかを明確にします。この時競合他社のオウンドメディアを分析し、自社の強みや差別化できる点も合わせて見つけておきましょう。
今回のペルソナの場合、コンセプトと差別化ポイントの例は以下のとおりです。
- コンセプト:製造業の生産管理者向けに、最新のIoT技術を分かりやすく解説し、現場の生産性向上に直結する情報を提供する
- 差別化ポイント:現場の声を重視した実践的なアドバイス
コンセプトが決まったら一貫性のあるメディアにするためにもメディア全体のルールやガイドラインを定めましょう。
「オウンドメディア立ち上げの際に行うべきこと」については、下記の記事をご覧ください。
関連記事:オウンドメディアの立ち上げ手順完全解説|費用や運営の3つのポイントも
オウンドメディアの定性・定量目標を立てる
オウンドメディアの成功には明確な目標設定が不可欠です。
オウンドメディアの運用では定性目標とそれに紐づく定量目標を定めることが重要です。その際、具体的かつ測定可能な目標を設定することで効果的な運用や改善につながります。
例えばオウンドメディアを通じてリード獲得を増やしたい場合は以下のように短期目標と中長期目標を定めます。
- 短期目標:コンテンツの公開数、リライト数
- 中長期目標:コンバージョン率、獲得リード数、お問い合わせ数
なぜなら、成果が出るまでに時間がかかるため運用開始からすぐにビジネスへの貢献は見込めないからです。
そのため運用初期はコンテンツの公開数などの行動目標を追うようにしましょう。
関連記事:オウンドメディアの戦略設計9ステップ|成功につなげるポイントも解説
オウンドメディアを運用する体制を整える
オウンドメディアの成功には、適切な運用体制の構築が欠かせません。効果的な体制を整えることで質の高いコンテンツを継続的に発信し、メディアの成長を促進することができます。
まずはメディア全体の戦略立案や進捗管理を担う専任のメディア責任者や編集者、ライター、デザイナーなどのコンテンツ制作の体制を構築します。
これらのリソースが社内にない場合は外部リソースの活用も検討してみましょう。そうすることでWebマーケティングに関する最新の情報を得たり、効率的なコンテンツ制作につながったりするため自社で運用するよりも早く成果が出ます。
オウンドメディアの運用では、修正や校正の回数を減らすためにもコンテンツの表記を揃えることが重要です。以下の資料ではオウンドメディアにおける表記ガイドライン制作の事例をまとめました。無料でダウンロードできるのでぜひ参考にしてください。
オウンドメディアでよくある失敗原因とその対策
オウンドメディアでよくある失敗原因は以下の3つです。
- 流入数が少なく効果検証できない
- 流入数が増加しているがお問い合わせが増えない
- 継続的な発信やコンテンツの修正に手が回らない
それぞれの対策について紹介します。
流入数が少なく効果検証できない
オウンドメディアを立ち上げたものの期待していたほどの流入がなく、効果検証に苦慮するケースは少なくありません。
この問題の根本にはSEO対策の不足やコンテンツの質もしくは量に原因がある可能性が高いです。
SEO対策では月間の検索数や商品・サービスとの相性、競合性を考えてキーワード戦略を立て、それに基づいたコンテンツ作成を行う必要があります。その他にもサイトの読み込みスピードやモバイル対応など技術的なSEO対策なども欠かせません。
次にコンテンツの質と量を見直してみましょう。検索順位が上がらない場合はそのコンテンツを修正する必要があり、上位表示されている場合はコンテンツの量を増やしたり、検索ボリュームの多いキーワードを狙ったりしましょう。
そうすることで検索結果からの流入数を増やし、効果検証ができる状態までメディアを大きくすることができます。
流入数は増加しているがお問い合わせが増えない
流入数は増加しているものの、お問い合わせやリード獲得につながっていないケースもよく見られます。
その際は以下のようにお問い合わせフォームの改善、CTA(コールトゥーアクション)、コンバージョンの種類を改善してみましょう。
- お問い合わせフォームの改善:入力する項目の数、半角と全角の補正変換など
- CTA:悩みに合わせた訴求文に変える、目立つ色に変える、設置場所を増やす
- コンバージョンの種類:ハードルの低いお役立ち資料やウェビナーなどに変える
優先順位としてはお問い合わせフォームの改善などコンバージョンに近い箇所からが鉄則です。
また、CTAやコンバージョンの種類を変更する際は流入数の多い記事から優先的に変更すると仮説検証しやすくなります。
それでもお問い合わせ数やリード獲得数が増えない場合は、キーワードの再選定を行いましょう。
継続的な発信やコンテンツの修正に手が回らない
オウンドメディアの運用を始めたものの、日々の業務に追われて継続的な発信やコンテンツの修正に手が回らないという悩みも多く聞かれます。
この問題は運用計画が明確に定まっていないことやリソース不足が原因で発生します。
まずは無理のない運用計画が立てられているか確認しましょう。例えば少ないリソースで月30本の記事を公開するなど1か月目は続けられてもその後更新が途絶えてしまうような計画は避けましょう。
オウンドメディアの運用では読者からも検索エンジンからも評価されるためにも少ない公開本数でも一定の公開頻度を長期間維持することが重要です。
次にコンテンツ制作やリライトが滞っている場合は外部リソースを活用することも検討してみましょう。そうすることで社内に不足しているライターやデザイナーなどのリソースを補うことができ、運用計画に則ったコンテンツ配信ができます。
オウンドメディアのお悩みはコンマルクにご相談ください!
オウンドメディアは広告費を抑えてリード獲得ができたり、自社のブランディングにも活用できたりします。その一方で継続的な発信ができず成果が出る前に更新が途絶えてしまう企業も少なくありません。
そこで初めてオウンドメディアを立ち上げる際には、専門的な知識を持ったプロに相談しながらの運営がおすすめです。
オウンドメディアの制作・運営にお悩みの方は、ぜひ株式会社GIGのメディア事業部が運営する「コンマルク」までご相談ください。
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